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| 私たちは日常の中で、あらゆる場面で比較しながら生きています。そこに向上心が生まれてくるのでしょうが、一方では迷いをより深めていくことにもなります。往々にしてあることは、身近なごく当たり前のことを忘れると云うことです。ありがたく思いなさいと言われているようで、見逃していることが多いのです。 |
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| 花はきれいだとか、褒められたくて咲いているのではありません。自分の生を精一杯尽くしているだけです。時期が来れば散り、土のっ戻って次の生を生み出していくのです。きれいな花を咲かせている時だけが美しいのではありません。今、境内の河津桜が咲き誇っています。 |
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| 価値観の多様性とは言いますが、何かと想定外の考え方を聞く機会が多くなったような気がします。それはある意味自由な発言ができるという意味では素晴らしいことです。しかし、知らず知らずのうちに聞くことが苦手にもなっている私たちでもあります。聞法というのは違った価値観を聞くという意味でもあります。一つではないという意味をはき違えてはいけません。 |
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| 私たちは自分の経験を積み重ねて人生を組み立てています。それはキャリアとも言われ、ある意味実績とも言えます。その経験値によって、出世したり成功するとも思い込んでいます。しかし、その経験や価値観は状況によって簡単に変化するとも少なくありません。つかんでいたものが、逆に弊害になって行くこともあり逆もあります。執われの心は、とかく人間を惑わせる元でもあります。 |
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| 今年に入ってからの自然現象の激しさは想像を超えています。新潟地区は能登半島から見ると本当に規模的には小さいのですが、余震も引き続いて起こっています。ながい歴史から見れば、幾度となく起こってきたことでしょう。本当に生きていることの不思議さを改めて感じています。そして限りあるいのちを、大切にしていかなければなりません。大切という意味も考えていかなければなりません。 |
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| 節分が近づいてきました。「福は内、鬼は外」と言って豆をまきますが、鬼という存在は何でしょうか？私たちは恐怖心と戦いながら過ごしてきました。それは外側ばかりではありません。見えないものに戦々恐々としている内なる心こそ鬼を作り、おびえている現実があります。それは素直な心ではありますが、同時に不安と怖れを増幅し、自分自身を見失うものでもあります。 |
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| 今年は辰年です。龍というのは仏教的にも大切な意味がありますが、素直に自然に対する畏敬の念を促す動物です。新年早々地震に見舞われましたが、いのちの危険にさらされた皆様には本当に申し訳ないことですが、いのちを与えられた私たちはいのちの尊さと不思議さを改めて感じながら生きていくことが大切です。 |
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